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【決定版】ゼロから始めるケース面接対策【基本編】

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今回のコラムでは、皆さんの苦手意識が大きい、「ケース面接の概要」についてお伝えをしていきます。

 

ケース面接とは「ある特定の課題に関して、一定の仮説を置きながら構造化し、ボトルネックを特定して、解決策を導き出す行為」を指します。

 

コンサルティングファームにおける試験の中で全体の50〜60%の重要度を占める重要な面接試験です。

 

実際にケース面接の出来不出来によって、どこのコンサルティングファームに入社できるか(戦略系か総合・会計系か)、そもそもコンサルティングファームに入社できるか否かが代わってきてしまいます。

 

しかしながら、世の中に出版されているケース面接の対策本では、ケース面接の全体を理解することができません。

*有力な対策本である、「東大ケース本」に関する解説はこちらから

 

少し長い文章なので、スマートフォンからご覧頂いている方には申し訳ないのですが、

本コラムは初歩を理解するためには間違いなく優れた内容ですので、まずは「ケース面接」の全体像を理解し、対策を始める「第一歩」として読み進めてください。

 

なぜケース面接が求められるか

ケース面接がほとんど全てのコンサルティングファームで求められている理由としては、「ケース面接がコンサルタントになるための素養があるかどうか」を判断するために適切であるためです。

 

ES/職務経歴書と筆記試験でコンサルティングファームに入社するための基礎的な能力を判断した後、コンサルティングファーム側で判断すべきポイントは、「コンサルタントとしてやっていける人物かどうか」です。

 

そのため、ケース面接では「コンサルタントとしてやっていける人物かどうか」を総合的に見ています。

 

具体的に、ケース面接で評価されている項目は下記のように、大きく分けて3つあります。

 

①論理的思考力/思考体力
②ロジカルコミュニケーション
③立ち回り力

 

次の項目でそれぞれ、具体的に見ていきましょう。

 

論理的思考力/思考体力

ケース面接を乗り越えるためには、論理的思考力、特に物事を構造的に捉える力が必要です。

 

例えば、「富士山のゴミを減らすには?」というケースの問題が出題されたとしましょう。

 

論理的思考力が弱い方やアイデアベースで物事を考える癖のある方だと、

「ボランティアの数を増やそう」

「清掃するために税金をあげよう」

「ゴミ処理場の設備を最新にしよう」

このように、まず頭にぱっと思いついたことで、物事を捉えてしまうことがほとんどです。

 

しかしこれでは富士山のゴミを根本的に減らすことはできませんし、そのような施策であれば、既に取られているはずです。

 

論理的思考力のある方であれば、

「なぜ、富士山のゴミを減らす必要があるのか」

「これは誰が何の目的で実施したい課題なのか」

「いまどのような状況にあって、どのくらい改善できそうなのか」

「解決するための制約条件はあるか」

以上のように、問題を構造的に捉えていきます。

 

なぜなら「この問題で本当に議論すべきポイント=論点」に対して、施策を打ち出さなければ、根本的な解決が不可能だからです。

 

ケース面接に合格するレベルの思考力としては、

「ユネスコ認定後で観光客が急増しているため、観光客の多い5合目までのゴミが増加している。ゴミの量=持ち込みのゴミの量+その場で出たゴミの量。特に持ち込みのゴミが多く、観光客数×ゴミ持ち込み率×ゴミをその場に捨てる率で表される」

と構造化できる状態です。

 

実際のコンサルタントの仕事も枝葉末節に囚われず、本当に重要な1つ〜2つの課題を発見し、解決することです。

そのため、ケース面接では以上の問題で論理的思考力を見ています。

 

加えて、ケース面接ではもうひとつ「思考体力」を見らています。

これは、「どこまでも様々な方向から問題を考え続けられるか」という能力です。

 

実際のケース面接では、

「君はなぜそう考えたの?」

「そういう考えもあるけど、他には?」

「こういう条件が加わったらどうなる?」

「具体的なアイデアを10個出してみて?」

といった質問が面接官から飛んできます。

 

これらの質問は面接官から「考えることが好きかどうか?」という視点を見らています。

*単純に面接官も知的好奇心が旺盛な方が多いので、「いろいろな角度で考えるのが好き」ということもあります。

 

コンサルタントも常に顧客の課題を考え続ける職業です。そのため「考えることが嫌い」という方には向きません。

 

従って、「問題を考え続けられる人かどうか」という思考体力も論理的思考力と同時に評価されています。

 

ロジカルコミュニケーション

ロジカルコミュニケーションとは、「わかりやすく簡潔に相手に意見を伝えられるか」相手と適切なキャッチボールができるか」というコミュニケーションのことです。

 

ケース面接は「東大ケース本」「過去問力」の教科書とは異なり、生身の人間とのコミュニケーションの中で解答を出していくことが必要です。

 

しかしながら多くの人が、これらの本の解答のように「一人で全てを決め、自分の考えを発表会する」かのように面接官と接してしまっています。

 

これは明らかに間違った方法です。

 

面接官も生身の人間であり、面接官が出した問題も何らかの背景や仮説があります。

もしかしたら、「東京と大阪のエレベータに乗る方向」のように前提が全然異なっていることもあるかもしれません。

 

したがって、

「私はこの問題をこのように解釈していますが、よろしいですか」

「他に考えるべきポイントはありますか?」

「このように考えているのですが、ここまでの考え方はいかがでしょうか」

といった形で相手と適切なコミュニケーションを取ることがケース面接では求められているのです。

 

コンサルタントとしてクライアントに行く際を考えても「全部を自分で考えること」はできません。クライアントから情報をヒアリングし、それを理解した上で、更に質問をして本当の課題を考えたり、情報を集めたりするのです。

 

従って、実際にコンサルタントになるためにも、ケース面接では「ロジカルコミュニケーション」は重要な要素です。

 

立ち回り力

最後に立ち回り力です。

これは、ケース面接の中で、「議論を計画的に進めたり、修正したりする能力」のことです。

 

ケース面接は20〜30分間で行われることがおおく、最初の5分を個人のワークとして使うことがほとんどです。

この5分間の中で適切に構造化ができるか、そして実際の議論を計画的に進めて行けるかはケース面接を成功させるために重要です。

 

同様に、ケース面接では面接官からの指摘で間違いに気がついたり、議論が浅かったことを指摘することがあります。

誰がケース面接を行っても完璧に解くことはできませんので、これは必ず起こることです。

 

そのときに、相手の指摘をうまく吸収し、議論の方向性を修正できるか。

相手の指摘に感謝して、より良い解決策を目指して、再び議論ができるか。

この点が、ケース面接の立ち回り力として重要な点です。

 

実際のクライアントワークでも、「周りのクライアントから聞いてわかること」「クライアントから指摘されてわかること」があります。

 

その際に、如何に議論・プロジェクトを修正できるかどうか、これが求められているのです。

 

ケース面接の5つのパターン

ケース面接で重要なポイントを理解した上で、ケース面接で問われる5つの問題パターンを見ていきましょう。

 

具体的には、

①売上増加系

②利益増加系

③二者択一系

④公共課題系

⑤新規事業系

の5つです。

 

①売上増加系

売上増加系は、特定の企業や組織の売上を向上させるケースです。

 

具体的には、

「モスバーガーの売上を上げるには」

「読売巨人軍の収益を上げるには」

「伊勢丹の売上を上げるには」

といった内容です。売上をあげるために「フェルミ推定」を行う必要があるものもあります。

 

この別パターンとして

「ダンス教室の会員数を増やすには」

「エンジニアを増やすには」

といった人数を増加させるケースも出題されます。

 

最もオーソドックスな問題であり、コンサルティングファームでもよく出題される問題です。

 

②利益増加系

利益増加系では、売上ーコスト=利益と考え、売上とコストの両面からケースを解いていくことになります。

コストは「固定費と変動費」に分けて議論していくと、評価につながると。

 

「ペットフード会社の利益を増加させるには」

「映画館の利益を増加させるには」

といった問題が出題されています。

 

売上増加系よりも難易度が高く、ベイン・アンド・カンパニー以外のコンサルティングファームで出題されることはほとんどありません。

 

③二者択一系

二者択一系は、「ある課題をやるべきか/否か」ということを判断する問題です。

二者択一系のポイントは、「意思決定を左右する要因を探す」ことが重要です。

 

「小学校のプログラミングは必修化すべきか」

「働き方改革は必要か」

「カジノは日本に必要か」

といったタイプの問題です。

 

二者択一系もマッキンゼーを中心に、いくつかのコンサルティングファームで出題されています。

 

④公共系

公共系の問題は、社会の大きな課題を解決する問題が出題されています。

公共系では「誰の視点から解くか。どのスパンで考えるか」ということが重要です。

 

問題のパターンとしては、

「花粉症患者を減らすには」

「東京の朝の通勤ラッシュを減らすには」

「労働人口を増やすには」

などが出題されています。

 

公共系もほとんどのコンサルティングファームで出題されている問題です。

 

⑤新規事業系

新規事業系では、ある企業を新規事業の検討をする問題です。

新規事業系のポイントは、「なぜその新規事業をするのか」「何年間のスパンなのか」を定義することだ。

 

具体的には、

①「スターバックスの新規事業」を考えなさい

②「ファーストリテイリングの新規事業」を考えなさい

③「LVMHはファストファッションに参入すべきか否か」

④「若者向けの資産運用アプリを考えなさい」

といった問題が出題されています。

 

ケース問題の解き方

最後に、ケース面接の解き方について、解説をしていきます。

注意点としては、あくまで一般的な雛形であり、必ずしも常に有効なものとは限りません

 

ケース面接のあくまでヒントとして、ご覧ください。

 

 

①前提確認

まずは、前提の確認です。

 

これは既に確認したように、ケース面接の方向性を決定する上で重要です。

「間違った問題」を解くほどケース面接には時間の猶予がありません。

 

特に、「なぜ問題なのか?」「誰の何の問題か?」という点を掘り下げて面接官と共有することを忘れないようにしましょう。

 

②問題の構造化

次に、問題の構造化です。

ここでは、現状を把握し、問題を構造化することが必要です。

 

問題を構造化する上では、「現状がどのような構造なのかを考える」「問題をいくつかに分解する」という順番で考えていきます。

そのときに、因数分解をしていくことが一般的です。

 

例えば、「花粉症の患者を減らすには」という問題では、

花粉症患者=花粉症を発症している人×病院で花粉症と診断された人

と定義し、花粉症を発症している人をどう減らすか?病院で花粉症と診断された人をどう減らすか?

の2個に分けられます。

 

③ボトルネックの把握

3番目に、ボトルネックの把握です。

ボトルネック把握では各要素のうち、どこに課題があるのかを考えます。

 

先程の花粉症のケースでは、

「花粉症を発症している人をどう減らすか?」では、

(a)花粉を発している木をどう減らすか(b)花粉を吸って発症する人をどう減らすか

の部分の2つがボトルネックです。

 

一方で、「病院で花粉症と診断された人をどう減らすか?」

(c)病院に行かずに花粉症を治せるか(d)花粉症の定義を変えられるか

の部分の2つがボトルネックです。

 

④施策の立案

4番目に、(a)~(d)の項目に対して、具体的な施策を立案していきます。

 

(a)花粉を発している木をどう減らすか

花粉を発する木を切る。花粉を予防する植物を植える。

(b)花粉を吸って発症する人をどう減らすか

マスクを配ってマスク着用を必須化する。発症しないように予防注射に補助金を出す。花粉を悪化させる排気ガスをEVに補助金を出して減らす。

(c)病院に行かずに花粉症を治せるか

花粉症予防の薬に保険適用する。病院にかかる必要があるかどうか花粉症検査薬を配る。

(d)花粉症の定義を変えられるか

従来の花粉症は重度患者のものとし、軽度患者のための「花粉敏感状態」などの新しい定義を作る

 

⑤施策を評価する

最後に、これらの施策の評価をしていきます。

 

先程の施策の中で、花粉症を実質的に減らせる可能性の高さと実行にかかるコストの低さで評価をしていきます。

評価の際に、「あきらかにない」と思われる施策は、このタイミングで落としてしまっても問題ありません。

 

今回のケースでは、「マスクの着用」「予防注射への補助金」「EVへの補助金」「花粉症の薬への補助金」の4つを評価していきます。

施策名 花粉症患者削減効果 コスト 総合評価
 マスクの着用義務化       ◎ 1
 予防注射への補助金       ◎ 2
 EVへの補助金       ○ 3
 花粉症の薬の補助金       ○ 3

ケース面接の当日はマトリックスもしくは、このような表にまとめていくのが重要です。

特に、ホワイトボードがある場合は、まとめ方も評価に入っていますので、このような図をつけるのが重要です。

 

今回は、長くなりましたが、ケース面接の概要をお届けしました。

今回の内容を元に、具体的な評価をしていきましょう。

 

 

 

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